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しがない獣医girraffeの論文とダイエットとあと何か

読んだ論文の要約を紹介します。あと続かないダイエットの記録も(苦笑)

「D-dimerでステロイド反応性髄膜動脈炎(SRMA)が疑診可能?」

"Fibrinolytic activity in cerebrospinal fluid of dogs with different neurological disorders."
J Vet Intern Med. 2012, 26: 1365-73.

 

研究デザイン:2007-2011年の間にNeurology Service of the Hospital Clinic Veterinariで検査を受けた犬183頭のCSF・血中のD-dimerを評価。

 

結果:ステロイド反応性髄膜炎動脈炎 (SRMA)が11頭、その他の中枢神経系炎症疾患が37頭、脳腫瘍が38頭、脊髄圧迫性疾患28頭、特発性てんかんが40頭、全身炎症性疾患が7頭、その他が15頭であった。
ステロイド反応性髄膜炎動脈炎はCSF中のD-dimerが有意に上昇しており、範囲は217-872 ng/mlだった。SRMA以外でCSF中のD-dimerが42 ng/mlを超える疾患は存在しなかった。
また、治療を行った全例で低下し、最終的にはCSF中のD-dimerは検出限界以下となった。

 

考察:犬の神経疾患でもCSF中の線溶系は活性化されており、SRMAで顕著だった。→CSF中のD-dimerは血中のD-dimerに影響されないので、よい診断ツールとなるかも。
全身性炎症疾患(ほとんどIPA、1例のみ筋炎)ではCSF中のD-dimerが上がらない。→全身性の線溶亢進の影響を受けないため、髄膜に波及する病変がCSF中のD-dimer上昇に関与しているのでは?

 

私見:SRMAはビーグルやボクサー、バーニーズの若齢犬に好発しますが、IPAのように見えてしまい、関節穿刺の結果がネガティブな時にFUOとして片付けてしまいがちです。
鑑別時にGMEとかも上がってくるのでCFSは取っておいて、画像上異常が無ければちゃんとD-Dimerを測ってみたいですね。