しがない獣医girraffeの論文とダイエットとあと何か

読んだ論文の要約を紹介します。あと続かないダイエットの記録も(苦笑)

「T細胞性の慢性リンパ球性白血病は予後が良い?」

"Immunophenotype predicts survival time in dogs with chronic lymphocytic leukemia."
J Vet Intern Med. 2011, 25: 100-6.

 

研究デザイン:2006-2010年の間に(恐らくUniversità degli Studi di Milanoの動物病院)CLLと診断された犬43頭
免疫表現型と予後と予後因子を探査

 

結果:B-CLL17頭、T-CLL19頭、非典型CLL7頭で、非典型はCD3-/CD8+ 3頭、CD3+/CD4-/CD8- 2頭、 CD3+/CD21+ 1頭、CD3+/CD4+/CD8+ 1頭だった。
生存期間中央値はT-CLL 930日、B-CLL 480日、非典型CLL 22日であり、群間に有意な差が存在していた(各群全てP <0.05)
どの群でも血球減少はまれであり、T-CLLでは血小板が多かった。
末梢血中リンパ球数に対して赤血球数・PCV・ヘモグロビン濃度は負の相関関係が存在。
治療は治療群25頭、非治療群が18頭で、クロラムブシル/プレドニゾロンが16頭、ドキソルビシンが1頭、L-アスパラギナーゼが1頭、プレドニゾロンのみが7頭であった。

 

考察:CLLとindolent lymphoma stage Vとの区別が困難なため、今回の群には混在している可能性があるが、人医療領域と同じようにT-CLLがB-CLLよりも予後が良い可能性がる。
LGL細胞の存在と予後の間に相関は無く、予後因子とはなりえない。
治療介入が必要な疾患かは判断できないが、介入が血液学的異常が進行して行くことを防ぐことは可能と考える。
今後、治療に対して前向き検討が必要。

 

私見:CLLと末梢血中に大量に出現してくるindolent lymphomaは小リンパ球性リンパ腫のようにほぼ同一の疾患ではないかと個人的に考えているので、お互いの知見が相互に外挿されるのでは?と考えています。
個人的にはクロラムブシルより強くてドキソルビシンより弱い治療法の開発をしてくれないかと思うのですが・・・。